自動車業界の広告戦略における消費者の購買プロセスを解説!
Ads Universityブログ編集部
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自動車のWebマーケティングにおいて、広告は非常に効果的です。最近では、インターネットやSNS上で多くの自動車広告を目にします。
広告は「消費者がどんな行動・心理で購入にいたるのか」といった購買プロセスを十分に理解していないと、消費者には届きません。消費者の購買プロセスに合った戦略が必要となるためです。
しかし、広告を配信するうえで重要となる消費者の購買プロセスは、インターネットやSNSの普及により複雑になっています。
本記事では、広告の効果や自動車広告による購買プロセスを詳しく解説しています。
効果的な自動車広告を掲載するための参考にしてください。
目次を表示
- 広告の効果とは?
1.1 接触効果
1.2 心理効果
1.3 売上効果
- 広告による購買プロセス
2.1 AIDMAモデルとは
2.2 AISASモデルとは
2.3 AISCEASモデルとは - 自動車広告において、購買プロセスの理解は必須
3.1 カスタマージャーニーマップとは
3.2 カスタマージャーニーマップの必要性
3.3 購買プロセスを理解すれば効果的なマーケティングが可能 - 自動車の購買プロセス
4.1 芽生期
4.2 関心期
4.3 学習期
4.4 絞込期
4.5 決断期
4.6 各フェーズで異なる閲覧コンテンツ - 効果的な自動車広告を掲載できる「IGNITION」をご紹介
5.1 複数の自動車専用メディアのデータから購買意欲を分析
5.2 常に変動する購買意欲や検討車種を捕捉した効果的なターゲティング - まとめ:自動車の購買プロセスを理解して、効果的な広告掲載を
広告の効果は大きく以下の3種類に分類され、それぞれ自社利益に関わる重要な効果です。
- ・接触効果
- ・心理効果
- ・売上効果
それぞれの効果を詳しく解説します。
1.1 接触効果
接触効果とは「ある情報に接触する機会が多いほど、対象に興味を持ち、好きになる効果」を指します。商品購入のためには、まずは認知の獲得が重要です。
そのため、売りたい商品やサービスの認知度を高めたいときに、接触効果を利用します。
消費者が商品の購入を考えるとき、複数ある商品の中から広告などで目にした商品を選ぶ傾向にあるのは、接触効果によるものです。
1.2 心理効果
心理効果とは「消費者に商品・サービスに対して良いイメージを持ってもらい、購入のきっかけを作る効果」を指します。
消費者に商品やサービスに対して良いイメージを持ってもらえば、消費者の購買行動に繋がります。人気タレントを起用したCMによって商品が購入されるのは、心理効果によるものです。
1.3 売上効果
売上効果とは、ずばり商品購入に直結する効果です。広告配信の目的には、認知やリードの獲得など様々ありますが、直接的に売上につなげる目的のケースもあります。
広告配信量と売上の推移などをデータで追い、適正に広告配信できているか、PDCAサイクルを回しながら効果を高めます。企業にとっては、最も重要な指標だといえるでしょう。
広告によって商品の興味や購入を促すためには、消費者の購買プロセスへの理解が重要です。消費者の購買プロセスを理解すれば、消費者のニーズが明確になり、効果的な施策を考えることができます。
消費者が商品を購入するまでの一連のプロセスは、時代が変わるにつれて、様々な購買モデルが考えられてきました。購買モデルとは、消費者が商品に興味を持ち、購入するまでの行動や心理をモデル化したものです。
今回は広告による消費者の購買プロセスを理解するために、代表的な以下の3つの購買モデルを紹介します。
- ・AIDMA(アイドマ)モデル
- ・AISAS(アイサス)モデル
- ・AISCEAS(アイシーズ)モデル
それぞれの購買モデルについて、詳しく解説します。
2.1 AIDMAモデルとは
AIDMA(アイドマ)モデルは、広告の主流が印刷媒体だった時代に提唱されていた、最も有名な購買モデルでもあります。
AIDMAモデルは、消費者の購買プロセスを以下の5ステップで考えたモデルです。
1.Attention(注意、注目)
2.Interest(関心、興味)
3.Desire(欲求)
4.Memory(記憶)
5.Action(行動)
上記5つの英単語の頭文字をとって「AIDMA」と名付けられました。各5ステップを以下の表で具体的に説明します。
AIDMAモデルの具体例 |
||
各ステップ |
具体的な例 |
|
1 |
Attention(注意、注目) |
広告で商品に対して注意を引く |
2 |
Interest(関心、興味) |
消費者が商品に興味を持つ |
3 |
Desire(欲求) |
Attention、Interestによって消費者に商品が認知され、商品内容の深い調査によって購入欲求が生じる |
4 |
Memory(記憶) |
消費者の購入欲求が高まり、継続的なアプローチによって商品が記憶される |
5 |
Action(行動) |
消費者が商品を購入する |
AIDMAモデルは基本的な購買プロセスの考え方として、マーケティングの基礎知識の1つとして、現代でも活用されています。多くの購買モデルを考えるうえでも、基本であるAIDMAは理解しておきましょう。
2.2 AISASモデルとは
AISAS(アイサス)モデルとは、AIDMAモデルをインターネット社会に適合させるために改良したモデルです。消費者が商品に興味を持ち、購入してSNSやインターネットで発信・共有するプロセスをモデル化したものです。
AISASモデルは、消費者の購買プロセスを以下の5ステップで考えたモデルです。
1.Attention(注意、注目)
2.Interest(関心、興味)
3.Search(検索)
4.Action(行動)
5.Share(共有)
上記5つの英単語の頭文字をとって「AISAS」と名付けられました。
インターネットの普及により、求める情報を自分で探しやすくなったため、欲求や記憶といった行動がSearch(検索)に置き換わりました。また、SNSを通じて意見の発信が容易になったため、Share(共有)が追加されています。
Shareされたコンテンツ(UGC)は時代の経過とともに、新たな購買プロセスを生み出しました。それが、AISASモデルです。
各5ステップを以下の表で具体的に説明します。
AISASモデルの具体例 |
||
各ステップ |
具体的な例 |
|
1 |
Attention(注意、注目) |
広告で商品に対して注意を引く |
2 |
Interest(関心、興味) |
消費者が商品に興味を持つ |
3 |
Search(検索) |
消費者が商品に興味を持ち、詳しく調べるためにインターネットで商品の詳細を検索する |
4 |
Action(行動) |
消費者が商品を購入する |
5 |
Share(共有) |
購入した商品を利用した体験を、消費者がブログやSNSで共有する |
ステップの最後のShare(共有)によって、ほかの消費者のAttention(注意、注目)やInterest(関心、興味)につながります。
2.3 AISCEASモデルとは
AISCEAS(アイシーズ)モデルには、AISASモデルに比較・検討が加えられています。
つまりレビューサイトやSNSなどの拡大によって、利用者の生の声に接触し、それが購入の意思決定に影響を及ぼすといった流れです。
AISCEASモデルは、消費者の購買プロセスを以下の7ステップで考えたモデルです。
1.Attention(注意、注目)
2.Interest(関心、興味)
3.Search(検索)
4.Comparison(比較)
5.Examination(検討)
6.Action(行動)
7.Share(共有)
上記7つの英単語の頭文字をとって「AISCEAS」と名付けられました。メーカー側から提供される商品情報だけでなく、購入者が本来知りたいとされる情報が得られる点が特徴です。
各7ステップを以下の表で具体的に説明します。
AISCEASモデルの具体例 |
||
各ステップ |
具体的な例 |
|
1 |
Attention(注意、注目) |
広告で商品に対して注意を引く |
2 |
Interest(関心、興味) |
消費者が商品に興味を持つ |
3 |
Search(検索) |
消費者が商品に興味を持ち、詳しく調べるためにインターネットで商品の詳細を検索する |
4 |
Comparison(比較) |
インターネットの情報から、自社商品を他社商品の価格や機能で比較する |
5 |
Examination(検討) |
比較した商品の購入を検討する |
6 |
Action(行動) |
消費者が商品を購入する |
7 |
Share(共有) |
購入した商品を利用した体験を、消費者がブログやSNSで共有する |
ステップの最後のShare(共有)によって、ほかの消費者のAttention(注意、注目)やComparison(比較)、Examination(検討)につながります。
広告でWebマーケティングをするにあたって、消費者の購買プロセスの理解は非常に重要です。
近年、コロナ禍や商品購入のオンライン化によって、消費者ニーズや社会のトレンドが大きく変化しています。自動車業界における購買プロセスも、それに伴って変化していくでしょう。
そのため、これからの自動車販売業界のマーケティング戦略は、時代に合わせて大きく変化する購買プロセスの把握が重要だと考えられています。そこで購買プロセスを理解するために必要な、カスタマージャーニーマップについて解説します。
3.1 カスタマージャーニーマップとは
カスタマージャーニーマップとは、消費者(カスタマー)が商品を購入するまでの旅(ジャーニー)を視覚化した地図(マップ)です。
消費者が商品を購入するまでのプロセスを視覚化し、売上を向上させるための戦略を考えるうえで利用されます。
3.2 カスタマージャーニーマップの必要性
カスタマージャーニーマップを作成するには時間と労力がかかりますが、以下の3点のメリットがあります。
1.直感的に購買プロセスが理解できる
2.チーム内の認識の共有が正確かつ簡単にできる
3.的確なマーケティングができる
1つ目は「直感的に購買プロセスが理解できる」メリットです。
消費者は様々なルートを辿って商品を購入するため、購買プロセスは複雑であり、理解することは容易ではありません。
しかし、カスタマージャーニーマップを作成すれば、購買プロセスが視覚化され直感的に理解しやすくなります。
2つ目は「チーム内の認識の共有が確実かつ簡単にできる」メリットです。
自身が考えた消費者の購買プロセスをチームに提案するとき、複雑な購買プロセスを正確に、プロジェクトメンバーに伝えることは難しいでしょう。
カスタマージャーニーマップで購買プロセスを視覚化すれば、チーム内で正確かつ簡単に共有できます。チームの認識にずれがなくなれば、手戻りも少なくなるため、スムーズな活動が可能です。
3つ目は「的確なマーケティングができる」メリットです。
カスタマージャーニーマップを作成すれば、消費者の行動や心理(インサイト)が把握できます。そのため、「どのタイミングでどんなアプローチをすればいいのか」を考えやすくなり、より的確なマーケティングが可能です。
3.3 購買プロセスを理解すれば効果的なマーケティングが可能
カスタマージャーニーマップを作成して消費者の購買プロセスを深く理解できれば、より効果的なマーケティング施策を考えるのに役立つでしょう。また、カスタマージャーニーマップを作成すれば、企画の立案も容易になります。
自動車もオンラインで購入される時代が訪れています。購買プロセスも大きく変化しており、マーケティング戦略も練り直さなければなりません。変化していく購買プロセスについていくためにも、カスタマージャーニーマップは効果的です。
カスタマージャーニーマップは購買プロセスの把握を手助けするツールです。
効果的で変化に対応できるマーケティング戦略を考えるために、カスタマージャーニーマップを作成されてはいかがでしょうか。
自動車の購買プロセスでは、近年デジタルマーケティングを重要視する動きが出ています。
先ほどご紹介した購買モデルからもわかるように、購入決定にはインターネット上の情報が大きく影響するためです。
自動車のオンライン販売がさらに進む可能性もあるため、デジタルマーケティングは今後より一層重要な位置付けとなるでしょう。
そのため自動車業界は、従来の実店舗中心のマーケティングから、デジタルマーケティグを中心に考えることが必要です。
自動車を購入する消費者は、以下のようなプロセスを辿ります。
1.芽生期
2.関心期
3.学習期
4.絞込期
5.決断期
それぞれのフェーズを詳しく解説します。
4.1 芽生期
消費者が漠然と自動車に関心を持ち始めた状態で、ニーズが顕在化していません。
何かきっかけがあれば購入を考えるフェーズです。
4.2 関心期
このフェーズでは、まだ自動車の購入に積極的ではありませんが、自動車のコンテンツへの接触が増えてきます。
徐々に自動車への関心を強め、ランキングサイトやSNSなどの網羅性の高いコンテンツを閲覧します。
4.3 学習期
自動車購入の検討の軸となるコンテンツを閲覧して情報を集めます。
まだ閲覧コンテンツに一貫性はない状態ですが、閲覧コンテンツ数が増え始めるフェーズです。
自動車の諸費用や販売価格、ボディタイプに関するサイトを閲覧して情報を集めます。
4.4 絞込期
具体的に購入をイメージして、コンテンツを閲覧します。
検討軸が定まっているため、特定車種の情報へのアクセスが急増します。
具体的に検討を考えている車種の燃費や評判を調べるフェーズです。
4.5 決断期
特定の車種の購入に向けて情報を集めるフェーズです。
特定車種の閲覧コンテンツを毎日のように見ていて、購入時のアクションについて情報収集をします。
決断期の消費者は、購入時の交渉の仕方や自動車保険の選び方、ディーラーについてのコンテンツを閲覧します。
4.6 各フェーズで異なる閲覧コンテンツ
購買プロセスの芽生期〜関心期では、人気の車種のランキング記事や消費者の生活スタイルにあった車種を紹介する広告が有効です。
消費者のニーズが顕在化していない状態なので、特定の車種の広告よりも、多くの車種を知れる網羅性の高い広告がよいでしょう。
しかし絞込期〜決断期になれば、特定の車種に関する広告が有効です。
特定車種の燃費や安全性などの機能面や、口コミを紹介できる広告であれば関心を持ってもらいやすいでしょう。
フェーズによって消費者が求める情報が異なるので、消費者ごとに有効な広告は異なります。自動車購買のカスタマージャーニーを理解して、より消費者に沿った広告を掲載しましょう。
自動車の購買プロセスは「購入を考え出す前の段階」や「少し購入を考えている段階」「購入を決めている段階」など細かく段階分けされます。
自動車の購買プロセスは常に変動しているため、消費者ごとの購買意欲を把握して、効果的な広告を掲載するのは簡単ではありません。
カスタマージャーニーマップを活用しても、消費者ごとのニーズに合わせてピンポイントで的確な広告配信は難しいでしょう。
そこで、自動車業界に特化したマーケティングデータプラットフォームである「IGNITION(イグニッション)」をご紹介します。
5.1 複数の自動車専用メディアのデータから購買意欲を分析
「IGNITION」は複数の自動車専用メディアと提携しており、膨大なデータとの連携によって消費者ごとの購買意欲を分析できます。
さらに、キャンプや釣り、出産などのライフステージや趣味嗜好に特化した専用メディアのデータも利用可能です。
また、「IGNITION」では分析結果をスコア化することができます。
消費者の購買への態度変容を視覚的に把握できるため、見込み顧客の取りこぼし防止や潜在顧客の発見が容易です。
5.2 常に変動する購買意欲や検討車種を捕捉した効果的なターゲティング
「IGNITION」では、複数の自動車専用メディアのデータからユーザーの動きを分析して、常に変動する購買意欲を捕捉できます。そのため、より効果的な広告掲載が可能です。
消費者の購買意欲や検討対象の車種は、購入を考える前である「芽生期」から、特定車種の購入を決めている「決断期」の間に変化し続けます。
少し前まで車種Aを検討していて、現在は車種Bを検討している消費者に対して、車種Aの広告を流し続けても効果はありません。
「IGNITION」を利用すれば、膨大なデータから分析結果を得られます。消費者の購買意欲や検討車種をリアルタイムで捕捉できるため、効果的な広告を配信できます。
本記事では、広告の効果や自動車の購買プロセスを紹介しました。
今回紹介した内容を以下にまとめます。
- ・広告の効果は「接触効果」「心理効果」「売上効果」の3種類がある
- ・購買プロセスをモデル化した購買モデルがある
- ・カスタマージャーニーマップの作成及び活用で、より効果的なマーケティングが可能になる
- ・自動車の購買プロセスは「芽生期」「関心期」「学習期」「絞込期」「決断期」に分けられる
- ・購買プロセスの段階によって、効果的な広告は異なる
自動車の購入にあたって、消費者の行動や心理は変動します。そのため、自動車のマーケティングでは、変化を常に把握して、的確な広告配信をおこなう必要があります。
自動車のマーケティングにおいて広告の掲載は有効ですが、消費者の購買プロセスの把握は必要不可欠です。
今回紹介したカスタマージャーニーマップの作成や「IGNITION」の活用などで、効果的な広告の掲載を実現しましょう。
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