リターゲティングでリピーターが5倍に!海外ECアプリ事例を紹介
三谷 えみま
2019年新卒入社、子会社の株式会社マイクロアドプラスに出向し、デジタル広告のアカウントプランナーとして従事。2021年10月よりJamppとのアライアンス事業を担当。
こんにちは、Jampp University編集部の三谷です。
前回の記事ではアプリリターゲティングの仕組みとその必要性について解説しました。
今回は直近、日本においても好事例が出ている「Jampp」におけるリターゲティング実施事例で海外ECアプリのDHgateにおける成功事例を紹介します。
※このブログは、提携企業である【Jampp】のブログを翻訳したものです。
参考記事: DHgate increases New Frequent Buyers by +530% with Jampp's Retargeting Technology
目次を表示
- 適切なセグメンテーション戦略を見出す
- ダイナミックオーディエンスと予測型クリエイティブテクノロジーの融合
2.1 アプリ内アクティビティを基にした、ダイナミックオーディエンス
2.2 各ユーザーの興味・関心を把握し、それに応じたエンゲージメント向上を実現する
2.3 成功するクリエイティブ戦略を構築する - 新規リピーター数 +530%増を達成した戦略の組み合わせ
- まとめ
DHgateは中国最大級のBtoBの越境ECプラットフォームで世界中で利用されています。
現在では、約100万人の中国人出品者、2500万件の商品数、550万人のバイヤーが世界中にいて、3秒に1回の割合で取引が行われています。
DHgateは、真の成長は単にアプリのインストール数を増やすことではなく、顧客のエンゲージメントを高めることであると認識し、ユーザーの生涯価値(LTV)を高めることに注力していました。
長期的な顧客エンゲージメントを成功させるため、「Jampp」は同社の顧客データを分析し、さまざまなタイプの顧客を特定するための支援を行いました。特に注目したのは、次の2つのユーザーグループです。
・商品を一度も購入したことのない新規ユーザー
・卸売業者から購入したことがあるユーザー
新規ユーザーに購入してもらうチャンスは、アプリをインストールした後の最初の数日間で劇的に増加します。
そのため、新規ユーザーを早期に取り込むことが重要であり、そのタイミングを見極めることが最初の課題です(早い時期に過度にユーザーにアプローチすると疲弊し離脱され、遅すぎると購買を生む機会がなくなる可能性があります)。
さらに、「卸売業者から購入した顧客」をリターゲティングするために、DHgateはこれらのユーザーをいつエンゲージするかだけでなく、どのようなクリエイティブでエンゲージするかも見極める必要がありました。
“「Jamppは、パフォーマンスだけでなく、データドリブン・ソリューションを次のレベルに引き上げるという点でも、すべてのパートナーの中で秀でています。我々のニーズとユーザーを徹底的に理解し、常に新しい戦略を実行するためのインサイトを提供してくれるので、収益増加の可能性が広がります。」”
- DHgate社 マーケティングマネージャー Natalia Lv氏 -
※画像引用元: DHgate increases New Frequent Buyers by +530% with Jampp's Retargeting Technology
ユーザーの購買ファネルに基づいたマーケティングをすすめる上での最初のステップはファネル内のオーディエンスを区別し、定義することです。
DHgateはファネル全体に沿ってユーザーにリーチすることを可能にするダイナミックリターゲティング戦略を実施しました。
2.1 アプリ内アクティビティを基にした、ダイナミックオーディエンス
ダイナミックオーディエンスは、リアルタイムで自動的に更新され、アプリ内のアクティビティに応じてユーザーをグループ化します。
※画像引用元: DHgate increases New Frequent Buyers by +530% with Jampp's Retargeting Technology
今回のケースでは「インストール済み」「アクティブ化」「カート離脱」「収益化」の4つにファネルを分類しました。新しいユーザーがアイテムを検索した後、ユーザーは自動的にインストール済みセグメントから深いファネルに移動され、以下同様となります。
2.2 各ユーザーの興味・関心を把握し、それに応じたエンゲージメント向上を実現する
顧客によって趣味や購買習慣が異なることを踏まえ、「購入」セグメントでは、大量購入と少額購入を区別するために、購入金額に応じてユーザーを分類しました。
そこで、DHgateはさらに一歩進んで、卸売業者(バルクバイヤー)と小売業者(コンシューマー)を分け、ダイナミックプロダクト広告のレコメンド機能を使って、それぞれのユーザーがどの商品に興味を持つかを予測することができるようにしたのです。
2.3 成功するクリエイティブ戦略を構築する
DHgateはセールを設けることでよく知られていますが、リターゲティング戦略の成功は、多くの場合、適切なタイミングで適切なメッセージを配信できるかどうかにかかっています。ユーザーが最も関心のある製品を、ユーザーの自由時間に見せるのです。
・エンゲージメントのあるユーザー向けのDynamic Product Ads(DPA)
DPAは、アクテイブ化(コンテンツ閲覧)ユーザーを取り込むことに成功し、ユーザーが最も興味のある商品を表示することで、販売を促しました。
・メッセージングを多様化し、コンバージョンを促進する
より複雑で多様な購買行動をとるバルクバイヤーを対象に、ネイティブなどの非DPA形式を採用。これらのバイヤーには、異なるメッセージングを持つさまざまなクリエイティブが表示されました。
・迅速な広告更新を実現
Jampp Creative Labsを活用することで、クリエイティブの自動更新と定常更新が可能になり、CTRが50%増加しました。
※画像引用元: DHgate increases New Frequent Buyers by +530% with Jampp's Retargeting Technology
セールは素晴らしいものですが、それが全てではありません。確かに、割引が嫌いな人はいないでしょう。しかし、常にセールを開催することは現実的ではないです。
ユーザーの興味関心度合いを高めることが成功への鍵です。たとえ割引率が高くても、全てのユーザーに同じクリエイティブを表示する場合、割引が無くてもユーザー毎にカスタマイズされたクリエイティブを表示する方が効果的です。
「Jampp」のパフォーマンス・プラットフォームでリターゲティングキャンペーンを計画・管理することにより、DHgateはROASを75%増加させることができました。また、新規購入者のCPA(Cost Per Action、この場合は購入単価)を30%削減することができました。
さらに、デザインチームが追加作業をすることなく、クリエイティブ戦略の多様化と拡張を迅速に行うことができたため、メッセージへの関心度合いが大幅に向上し、ユーザーとのエンゲージメントを高めることができました。その結果、新規リピーター数は530%増加しました。
DHgateはファネル毎にセグメントを分け、適切な入札戦略とクリエイティブの出し分けの実施により、新規購入CPAの改善と新規リピーター数の増加が見られ、全体のROASの改善を実現しました。グローバルでは以前から導入が進んでいるアプリリターゲティング。
今回は「Jampp」における海外での成功事例を紹介しました。直近では海外のみならず、国内でも好事例が出て来ているので、アプリリターゲティングについてもっと知りたい場合は、お気軽に弊社までお問い合わせください。
タグ別の記事
- アドテクノロジー (45)
- UNIVERSE (34)
- DSP (29)
- BtoBマーケティング (27)
- データカタログ (25)
- DMP (22)
- BtoB広告 (20)
- 地方自治体 (18)
- シラレル (10)
- 位置情報 (10)
- まちあげ (8)
- ジオターゲティング (8)
- ブランディング広告 (7)
- リエンゲージメント広告 (7)
- リード獲得 (7)
- ATT問題 (6)
- Web広告 (6)
- iOS14.5 (6)
- エンタメ (6)
- シラレル リード獲得プラス (6)
- 広告媒体 (6)
- SSP (5)
- UNIVERSE Ads (5)
- ふるさと納税 (5)
- アプリ広告 (5)
- ターゲット広告 (5)
- 学生 (5)
- 飲料・食品 (5)
- 主婦層 (4)
- 購買データ配信 (4)
- Pantry (3)
- ROAS (3)
- Vesta (3)
- エンジニア (3)
- 富裕層 (3)
- 自動車 (3)
- 製薬 (3)
- Cookie (2)
- エリアマーケティング (2)
- シニア (2)
- リターゲティング (2)
- 化粧品広告 (2)
- 認知拡大 (2)
- JICDAQ (1)
- SKAD (1)
- SKAdNetwork (1)
- SNS (1)