不動産業界の広告運用におけるデジタル施策の重要性を解説
Ads Universityブログ編集部
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「不動産の広告運用はどうすればいいの?」
「従来通りのやり方では成果が上がらない……」
「不動産業界でもデジタル施策が主流になってきているが、どのようなものかわからない」
不動産業界では、これまで直営業や紙媒体を活用した広告が多く用いられてきました。
そのため、従来の直営業や紙媒体の広告を活用している担当者の中には、デジタル施策への知見が少ない方も見受けられます。しかし、パソコン・スマートフォンを使って顧客自らが簡単に情報を入手できるようになったことや市場競争の激化により、従来の手法だけでは集客につなげることは困難です。
この記事では、不動産業界におけるデジタル施策について詳しく解説しています。
不動産業界における、デジタル施策に取り組む必要性や、「Web広告」と「紙媒体の広告」の違いについて解説しているので、ぜひ参考にしてください。
目次を表示
- 不動産業界はマーケティング施策の転換期
1.1 従来の直営業や紙媒体の広告では期待する広告効果を見込めなくなってきている
1.2 スマートフォンが普及した現代においてはデジタル施策が必要不可欠
1.3 デジタル施策を強化することで従来以上の広告効果が期待できる - デジタル施策のメリット
2.1 細かいターゲティングが可能
2.2 すぐに効果が出やすい
2.3 効果測定をしやすい - 不動産業界におけるデジタル施策5選
3.1 Web広告
3.2 SEO・コンテンツマーケティング
3.3 ポータルサイト
3.4 MAツール
3.5 SNS運用 - 不動産広告でデジタル施策を成功させる3つのポイント
4.1 ポイント1:ターゲットを明確にする
4.2 ポイント2:目標のKPIを適切に設定する
4.3 ポイント3:分析・改善を素早くおこなう - 不動産に興味関心を持つ顧客にアプローチできる「UNIVERSE for 不動産」
5.1 不動産売買に興味関心がある層や配信したいエリアにピンポイントでアプローチが可能
5.2 不動産の種類に合わせた訴求ができる
5.3 広告を閲覧した顧客の目的やパーソナルデータを可視化し分析・改善をおこなえる - デジタル施策を強化し広告効果を高めていこう
近年スマートフォンの普及やコロナ禍などの要因により、効果的なマーケティング施策は変化しており、不動産業界も例外ではありません。
不動産業界における大きな変化は、パソコン・スマートフォンを使って顧客自らが簡単に情報を入手できるようになった点です。
さらに市場競争の激化も伴って、直営業や紙媒体の広告といった従来の施策だけではリーチできる顧客が限られてしまい、反響が減少しつつあります。
そのため、幅広くリーチ可能なデジタル施策への期待が高まっています。これまでの施策とデジタル施策を比較して、どのような点が優れているのかを確認していきましょう。
1.1 従来の直営業や紙媒体の広告では期待する広告効果を見込めなくなってきている
インターネットの普及に伴って、一般的なユーザーの購買プロセスも、ネット上で商品・サービスの情報収集をした後に実店舗で購入、という流れにシフトしています。
不動産業界も例に漏れず、物件の情報収集ができるWebサイトやWeb広告を多く目にするようになりました。
2020年度の総務省の調査では、現在インターネットの利用者は国内全体の8割以上を占めていると報告されています(令和3年通信利用動向調査報告書,23p)。
インターネットを利用するユーザーが大半を占める中、直営業や紙媒体の広告では、期待できる広告効果は以前より低下してるといえるでしょう。
1.2 スマートフォンが普及した現代においてはデジタル施策が必要不可欠
インターネット普及の背景には、スマートフォンの存在が非常に大きな役割を果たしています。いつどこにいてもインターネットに接続できるスマートフォンの普及によって、デジタル施策は必要不可欠となりました。
2020年の総務省の調査では、インターネット利用者のうち約9割がスマートフォン利用者であると報告されています(令和3年通信利用動向調査報告書,26p)。
スマートフォンの普及率を考慮すると、ユーザーの情報収集の方法が直営業やチラシなどのオフラインから、スマートフォンを利用したオンラインにシフトしていると考えられます。
デジタル施策を実施する際には、使用されるデバイスについても考慮する必要があるでしょう。
1.3 デジタル施策を強化することで従来以上の広告効果が期待できる
デジタル施策を導入するだけで、広告効果を期待できるわけではありません。
不動産業界のデジタル施策のプロセスは、ユーザーに認知されることからはじまります。
まずはターゲットとなる市場に対してマーケティングをおこない、自社の認知度を高めましょう。次の段階では、購買可能性の高いユーザーを獲得して、ニーズを育成します。
ユーザーの興味・関心を高め、ファン化させて契約につなげましょう。
デジタル施策の一例として、Web広告や自社ホームページの運用などがあります。
ですが、ただやみくもに運用するのではなく、ユーザーニーズや購買プロセスを意識したコンテンツでなければ効果はあまり期待できないでしょう。
効果を最大化させるには、「ユーザーはどんな物件を求めているのか」や「ユーザーの購買意欲がどの程度なのか」を把握した上で、コンテンツ作成に取り掛かる必要があります。
これらを踏まえたうえでデジタル施策の強化を適切におこなって、広告効果の最大化を目指しましょう。
デジタル施策には、従来のオフラインのマーケティング施策と比較してメリットがあります。デジタル施策のメリットは、以下の3点です。
- ・細かいターゲティングが可能
- ・すぐに効果が出やすいことが特徴
- ・効果測定をしやすい
不動産業界において従来からおこなわれている、紙媒体との違いや紙媒体に対しての優位性をお伝えします。
2.1 細かいターゲティングが可能
デジタル施策では、データ分析によってニーズや購買プロセスを可視化できるため、細かいターゲティング選定が可能です。
どの物件をどのような属性のユーザーが求めているのかをデータを通して把握できるため、購入意欲の高いユーザーや潜在層にリーチできます。
デジタル施策を実施して、購買可能性の高いユーザーをターゲティングできれば、売上
アップに繋がる効果的なマーケティングが期待できます。
2.2 すぐに効果が出やすい
デジタル施策のメリットとして、すぐに効果が出やすい点が挙げられます。
デジタル施策では従来の広告のように、チラシを印刷したり配達したりする必要がありません。そのため、企画立案から広告作成まで完了すれば、すぐにインターネットに広告を展開できます。情報鮮度が低下しやすい情報ほど、デジタル施策の即時性のメリットがあるので、タイムリーな情報を広告で展開したいときに重宝します。
2.3 効果測定をしやすい
デジタル施策は、デジタル化できる情報を活用したマーケティング手法であるため、データの活用による効果分析が可能です。
広告に興味を持ったユーザー属性や、実際に購入に至るまでの購買プロセスまで、多様なデータが取得できます。
広告効果がデータ分析によって可視化できるので、次の施策立案に活用して、よりよい施策に改善できるのもメリットです。
不動産業界のマーケティング活動で活用すべきデジタル施策を5つご紹介します。
1.Web広告
2.SEO・コンテンツマーケティング
3.ポータルサイト
4.MAツール
5.SNS運用
それぞれの施策の内容や活用方法を解説していきます。
3.1 Web広告
Web広告とは、Webに掲載される広告のことです。SNSやYouTube、インターネットのリスティング広告が代表例です。
Web広告のメリットはターゲティングの自由度が高いところです。
不特定多数のユーザーではなく、不動産の購買可能性の高いユーザーに絞って広告を配信できます。広告費が高い点がデメリットとして挙げられますが、費用対効果を検討したうえで活用すれば、高い効果が期待できるデジタル施策です。
3.2 SEO・コンテンツマーケティング
SEOマーケティングとは、検索エンジンで検索した時に上位に表示されるよう、Webサイトの構成や記述などを調整する施策を指します。
SEOを意識したWebサイトを作成すれば、Google等の検索エンジンで上位に表示されやすくなります。それによって、サイトの流入数が増加して、知名度や売上アップにつなげることが可能です。
次にコンテンツマーケティングとは、ユーザーにとって有益な情報を発信し、売り上げにつなげる施策です。具体的にはブログやメールマガジンによる、物件選びのポイントやユーザーの口コミ、生活に役立つ情報の発信などが挙げられます。
SEOとコンテンツマーケティングの共通点は、両者ともユーザー満足度の高いコンテンツを作る必要がある点です。ユーザーの悩みを解決できる満足度の高いコンテンツを作成すれば、検索エンジンで上位表示されやすくなり、コンテンツを見たユーザーの購買意欲もより高まります。
コンテンツ制作・発信にリソースが必要な手法ですが、費用はあまりかかりません。
導入のハードルが低いので、まずはSEO・コンテンツマーケティングを始めてみてはいかがでしょうか。
3.3 ポータルサイト
ポータルサイトとは「SUUMO」や「at home」などの不動産紹介サイトを指します。
ポータルサイトは掲載する不動産が非常に多く、ニーズに合った物件をユーザーが見つけやすいのが特徴です。特にテレビCMをおこなっているポータルサイトは知名度があり、閲覧ユーザーが多数存在しています。
ポータルサイトへ自社が所有・管理する物件を掲載すれば、物件の閲覧数の大幅アップが期待できます。掲載料はかかりますが、集客手段としては非常に効果的ですので、検討してみてはいかがでしょうか。
3.4 MAツール
MAツールとは、マーケティングオートメーションツールの略で、名前の通りマーケティングの自動化ツールです。
MAツールを利用すれば、購買可能性の高いユーザーの獲得から購入・施策の効果分析に至るまで、自動でマーケティングが実施できます。ユーザー属性に沿ったマーケティングも可能で、ユーザーごとに効果的な広告配信ができます。
インターネットの普及によって、ユーザーの購買プロセスがネット中心になった現代では、非常に効率的な手法といえるでしょう。
3.5 SNS運用
SNS運用とは、商品やサービスの情報発信をSNS上でおこなう施策を指します。
代表的なSNSと特徴は以下の通りです。
サービス名 |
特徴 |
|
140文字以内の短文投稿とリアルタイム性の高さが特徴。リツイートによる拡散性を活かしたマーケティングが可能。 |
|
投稿には画像が必須で、ビジュアルからの訴求におすすめ。ハッシュタグを活用した拡散も可能。 |
|
実名で利用するため匿名性が低く、リアルのつながりを意識させるツール。画像の有無や文字数の制限がなく、コンテンツの自由度が高い。 |
各SNSの利用者は非常に多く、どの媒体でも広告効果が期待できます。それぞれ特徴が異なるので、目的に適したSNSを運用してみましょう。
デジタル施策を成功させるために必要な3つのポイントを解説します。
闇雲にデジタル施策を進めても効果は得られません。ご紹介する3つのポイントをしっかりと押さえ、効果的なデジタル施策を展開していきましょう。
4.1 ポイント1:ターゲットを明確にする
デジタル施策を実施する前に、ターゲットの明確化が必要です。
不動産業界には、なるべく多くのユーザーに見てもらうために、あえてターゲットを限定しない風習があります。しかし不動産業界においても、適切なターゲティングで対象ユーザーを絞るほど、広告効果は高まります。販売したい物件をもっとも求めているのは誰か?という観点で、ターゲットを決めましょう。
具体的には以下の表のような内容を考慮したターゲティングが効果的です。
顧客(Customer) |
|
競合(Competitor) |
|
自社(Company) |
|
上記の表に記載されている項目を考慮したターゲティングは「3C分析」と呼ばれます。
各項目を意識したターゲティングをおこなえば、ユーザー属性やニーズ、購買プロセスまでが明確になります。
適切なターゲティングは訴求力の高い広告配信につながるので、3C分析を意識したターゲティングをおこないましょう。
4.2 ポイント2:目標のKPIを適切に設定する
デジタル施策を実施するのに、KPIの設定は必須です。
KPIとは重要業績評価指数(Key Performance Indicator)と呼ばれ、目標を達成するプロセスで、達成度合を測定するのに設置される指標です。目標に沿ったKPIを設定すれば、目標への具体的な方針が定められたり、改善点が見つけやすくなったりと、多くのメリットがあります。
目的によって適切なKPIは異なります。
例えば、SNSであればフォロワーの増加率やシェア・コメント・リツイートなどのエンゲージメント率がKPIとして最適です。また、Web広告であれば、マーケティングの目的となるアクションを起こしてくれた回数であるCV(コンバージョン)が適しています。
KPIの指標は数多く存在します。適切な指標を使って、KPIを設定しましょう。不動産業界では、主に以下のような集客に関連したKPIが考えられます。
- ・自社Webサイトへの流入数を前月比30%アップさせる
- ・SNSアカウントのエンゲージメント率を前月比20%アップさせる
- ・メルマガ登録者数を前月比10%アップさせる
自社で実施しているデジタル施策に合わせて、集客を軸にKPIを設定しましょう。
4.3 ポイント3:分析・改善を素早くおこなう
デジタル施策の効果を高めるには、PDCAを素早く回して分析と改善をおこなう必要があります。
デジタル施策は一度実施して終わりではなく、施策を実施して得られたデータを分析することで大きな効果を発揮します。
分析結果から施策効果を可視化して、次の施策の改善をおこなうことで、さらに効果の高い施策を企画立案できるでしょう。
KPIで設定した指標を計測できるデータを分析すれば、達成状況の分析や改善点の洗い出しが可能です。
また、常に変化するユーザーニーズに対応できる点がデジタル施策の強みです。
PDCAサイクルを回した分析・改善はできるだけ高頻度でおこないましょう。
不動産広告では、エリアなどの細かい設定が非常に重要です。
訴求対象への広告効果を分析・改善することで、より適切なマーケティングがおこなえるようになります。
また、賃貸仲介・売買仲介、注文住宅・新築マンションなど、業種によってCPA(顧客獲得単価)に幅があり、それぞれ適切なデジタル施策が異なります。広告効果の分析・改善を繰り返し、業種ごとに効果の最大化を目指しましょう。
変動するユーザーニーズや購買プロセスをリアルタイムで把握し、的確なターゲティングを実施するのは容易ではありません。
そこでマイクロアドが提供する「UNIVERSE for 不動産」について解説します。
「UNIVERSE for 不動産」は、不動産に特化したマーケティングプロダクトです。不動産関連のWeb広告の配信を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
5.1 不動産売買に興味関心がある層や配信したいエリアにピンポイントでアプローチが可能
「UNIVERSE for 不動産」では、マイクロアドが保有するオーディエンスデータと、約200以上のパートナー企業やメディアから提供を受けている多種多様なデータを活用することで、、不動産の購入・売却に対する興味関心層を捉えた広告配信をすることが可能です。
また、GPSのアクセスデータから取得する行動履歴や、「タウンWi-Fi」など連携する位置情報データを活用して、配信したいエリアに紐づくユーザーに対し、ピンポイントで広告を配信できます。
5.2 不動産の種類に合わせた訴求ができる
不動産売買といっても、対象となる物件の種類によって、購入・売却に対する興味関心層は異なります。「UNIVERSE for 不動産」では、不動産の種類に合わせた訴求も可能です。
例えば、戸建て住まいの購入層は、結婚や出産や子供の進学を機に購入を検討します。
しかし、マンションの場合は住居としての売買ではなく、投資を検討している層も存在するので、ターゲティング層が若干異なり、効果的な広告もそれぞれ違います。
「UNIVERSE for 不動産」では、対象となる不動産の種類に合わせた訴求ができるので、どんな不動産でも的確なマーケティングが可能です。
5.3 広告を閲覧した顧客の目的やパーソナルデータを可視化し分析・改善をおこなえる
「UNIVERSE for 不動産」では、広告をクリックしたユーザーの購入目的や性別・年齢などのパーソナルデータを可視化して、施策を分析・改善できます。
広告のクリックだけでなく位置情報から得られるデータも活用できるため、勤務エリアや広告反応エリアまで可視化が可能です。
配信エリアやターゲティングの見直し、似た物件の訴求時に参考として活用できます。
本記事では、不動産業界におけるデジタル施策について解説しました。
本記事で紹介した内容を、以下にまとめます。
- ・不動産業界でもWeb広告などのデジタル施策が効果的
- ・デジタル施策は従来の手法にはないメリットがある
- ・Web広告やSNS運用など、デジタル施策には様々な種類がある
- ・デジタル施策を実施する際、ターゲティングやKPIの設定は必須
- ・デジタル施策ではPDCAを回すことで、広告効果の改善・分析が可能
また記事の後半では、不動産業界に特化したマーケティングプロダクト「UNIVERSE for 不動産」をご紹介しました。不動産業界でWeb広告などのデジタル施策を検討している担当者の方は、ぜひご検討ください。
不動産業界のマーケティング施策は転換期を迎えています。
従来のやり方から脱却し、Web広告をはじめとしたデジタル施策を上手に活用することが求められています。ポイントをしっかりと押さえ、より効果的な広告を配信できるデジタル施策に取り組みましょう。
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