IDFAとSKAdNetworkの違いを徹底解説!
Ads Universityブログ編集部
UNIVERSE Adsの紹介から、WEBマーケティングに携わる方向けに、アドテクノロジーに関わる幅広いコンテンツをお届けします。
こんにちは、Ads University編集部です。
今やアプリ市場だけでなく、至る所で耳にするATT問題。
アプリのマーケティング担当者は、はたして ATT 問題に対応できているでしょうか?
先日、マーケターを対象にSKAdNetwork についてのクイズを実施したところ、正解できたのはわずか 11% でした。このデータを踏まえて、Apple の新しいプライバシーポリシーに関する主要な FAQ を明確にするために、いくつかの基本的な概念を再確認しましょう。
※このブログは、提携企業である『jampp』のブログを翻訳したものです。
参考URL:https://blog.jampp.com/idfa-vs-skad-everything-you-need-to-know/
▼この記事はこんな方におすすめです
・アプリマーケターの方
・WEBマーケティング関連のお仕事についている方
・IDFAとSKAdNetworkで広告業界がどう変化するのか知りたい方
- IDFAとSKAdNetworkの違い
1.1 IDFAとSKAdNetworkのアトリビューションの違い
1.2 IDFAアトリビューションの仕組み
1.3 SKAdNetworkアトリビューションの仕組み
-
IDFAとSKADのポストバック
2.1 IDFAのポストバック
2.2 SKAdNetworkのポストバック
- コンバージョン値の重要性
3.1 コンバージョン値とは?
3.2 コンバージョン値を正しく設定しましょう
-
SKAdNetwork 3.0 の変更点
- まとめ
1.1 IDFAとSKAdNetworkのアトリビューションの違い
この2つのアトリビューション手法には多くの違いがありますが、主な違いは、下記2点です。
・取得できるユーザーの行動データ
・行動データを活用して追跡できる範囲
IDFAを活用したアトリビューションは、キャンペーンの変数(クリエイティブ、プレースメント、オーディエンスなど)において、ユーザーとイベント発生の1対1の照合が可能です。
つまり、IDFAアトリビューションでは、ユニークユーザーを特定のイベントに照合させることができ、行動ターゲティングや粒度の高いLTV測定のための情報を提供します。
一方SKAdNetworkアトリビューションでは、特定のインストール(CV)と特定のユーザーを結びつけることができません。そのため、インストールを発生させたインプレッションやクリックを追跡することはできません。
しかし、ユニークID内のインプレッションやクリックのグループに結びつけることができ、ユーザーや変数の「クラスター」として分類します。
1.2 IDFAアトリビューションの仕組み
IDFAアトリビューションの仕組みについて、順を追って説明します。
1. まず、DSPやアドネットワークから配信された広告をユーザーがクリックします。
この広告は、クリエイティブ、プレースメント、オーディエンス、位置情報など、複数のキャンペーン変数を追跡します。
2. MMP※は、インプレッションまたはクリックの時点で、収益化されたアプリに関連するIDFAデータを記録します。
※MMP…モバイル計測プロバイダー。Mobile Measurement Partnerの略で、広告キャンペーンについて、より深いインサイトが得られるように支援してくれる会社のことです。複数のアドネットワークの成果を測定したい場合に特に役立ちます。
3. ユーザーがアプリストアに移動、アプリをインストールします。
4. MMPはインストールのポストバック※をリアルタイムで受信し、記録されたアプリのIDFAデータと照合し、広告を配信したDSPまたはアドネットワークにコンバージョンを照合させます。
5. MMPは、ユーザーのIDFAと詳細なコンバージョンデータを含むインストールのポストバックをDSPまたはAdNetworkに転送します。
※ポストバックを使用すると出来るようになること
アプリのインストールによるコンバージョンやアプリ内コンバージョンが、対象の広告掲載ネットワークから検出されたことを確認し、そのデータを広告掲載ネットワークに送り返すことができます。
ポストバックにより、広告配信プラットフォームを最適化すると共に、モバイル広告のエコシステム全体にとって役立つ有用なフィードバック ループを形成することができます。
1.3 SKAdNetworkアトリビューションの仕組み
続いて、SKAdNetworkアトリビューションの仕組みについて、順を追って説明します。
1. ユーザーがDSPやアドネットワークから配信された広告をクリックします。この広告は、広告主があらかじめ指定した最大100個の値を持つIDを追跡します。
このIDは、キャンペーン、クリエイティブ、プレースメントなど、あらゆるキャンペーンのデータをコード化するために使用可能です。
2. 広告をクリックすると、ユーザーはアプリストアに誘導され、アプリをインストールします。
3. インストールが行われると、24時間のタイマーが開始されます。その24時間の間に、ユーザーがSKAdNetworkのコンバージョン値を更新する別のアクション(アプリの登録や購入など)を行うと、タイマーはさらに24時間リセットされます。
4. アプリ上でコンバージョン値の更新が24時間行われなくなると、DSPにポストバックが送られます。留意点としてこのポストバックは、タイマーが止まったその場で送られるのではなく、0~24時間後に送られることに注意してください。
5. DSPはポストバックをインプレッションのデータとともにMMPに転送しますが、IDFAやユーザーレベルのデータは転送されません。
アトリビューションの仕組みの違いは明確であることが上記から分かります。
次に、2つのポストバックについてどのような違いがあるかを説明します。
ポストバックのメリットは主に4つあります。
1,広告ネットワークで広告キャンペーンを最適化する
2,より質の高い広告掲載が可能になる
3,コンバージョン単価をより効果的に活用できる
4,広告費を有効に使える
ここでは、これらの変更がポストバック自体にどのように反映されているかを詳しく見てみましょう。
2.1 IDFAのポストバック
IDFAのポストバックには以下の項目が含まれます。
・デバイスID (IDFA)
・アトリビューションを生成した、インプレッション
またはクリックから流入したトランザクションID
※トランザクションID…購入・課金や再インストールを識別するためのID
・追加のデバイスデータ:IPアドレス、位置情報、OSの バージョン、ユーザーエージェントなど。
2.2 SKAdNetworkのポストバック
SKAdNetwork のポストバックには以下が含まれます。
・SKAdNetwork キャンペーン ID (100 変数に限定)
・発行のアプリ名 / バンドル ID (Apple のプライバシー基準を満たしている場合のみ)
・コンバージョン値 (任意、Appleのプライバシー基準を満たしている場合のみ)
広告業界でよく聞く「コンバージョン値」ですが、なぜそんなに重要なのでしょうか?
ここではコンバージョン値について詳しく見ていきたいと思います。
3.1 コンバージョン値とは?
コンバージョン値とは、アプリ開発者がSKAdNetworkにおける広告キャンペーンを計測・最適化できるように、獲得ユーザーの価値を測るための指標です。
これらの値を設定することで、ROI、ユーザーのリテンション、行動に関するキャンペーンのパフォーマンスを把握することができます。
マーケティング担当者は以下の内容を知ることが可能です。
・このクラスターのユーザーは何回購入したのか?
・何回アプリを開いたのか?
・アプリにいくら課金したか?
3.2 コンバージョン値とSKAdnetwork
SKAdNetwork フレームワークでは、コンバージョン値はインストール後のユーザーの行動に関するデータを記録します。この情報は、SKAdNetwork のインストールポストバックに含まれ、インストールに適応した DSP またはアドネットワークに送信することができます。
コンバージョン値自体は、広告主が定義した0~63※の1つの数値です。
※異なるコンバージョンデータポイントの数(6ビットの情報)に制限があります。
6ビットは、000000~111111の64通り(2の6乗)の数を表すことができます。
Apple はSKAdNetwork 2.0フレームワークのアップデートに取り組んでいます。SKAdNetwork SKAdNetwork2.2 では、ビュースルーアトリビューション (VTA) などの重要な変更が行われましたが、今後もさらに進化していきます。
SKAdNetwork 3.0は、"did-win "パラメータを含むことが発表されています。
iOS 14.5の普及が進み、取引所やパブリッシャーがSDKを更新し続けると、これらの新しいSKADの機能の影響が出てくるでしょう。
今回は、IDFAとSKAdNetworkのアトリビューションの違いについて解説しました。
アプリに携わる人なら、今アプリ市場で起きている目まぐるしい変化に対応する必要があります。
時代に遅れることなく、正確に情報をキャッチアップして、最先端のマーケティングを目指していきましょう。
マイクロアド社ではUNIVERSE AdsというDSPを展開しております。
UNIVERSE Adsではアプリの広告配信でも効果を発揮しており、SDK上での課金実績/頻度を元に対象訴求アプリの対象ユーザーの中から、特にLTV価値の高いユーザーを抽出し、自動配信最適化を行ってます。
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