こんにちは、Ads University編集部の小西です。
Webマーケティングに携わる方なら、一度は聞いたことがあるDSP(Demand-Side Platform)とSSP(Supply-Side-Platform)。
この記事では、DSP・SSPの概要と仕組みについてわかりやすく解説し、主要なサービスとその特徴を5つずつ紹介します。また、サービスを選ぶにあたって大切なポイントも解説します。
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まずはDSP・SSPの概要とその仕組みについて解説します。
DSPとは「Demand-Side Platform」の略称で、広告を出稿する広告主向けの広告配信プラットフォームです。リアルタイムでの入札により、広告の費用対効果を最大化します。
簡単にいうと、広告を出稿する際に「どんなユーザーに(配信ターゲット)」「どんな枠で(広告枠)」「いくらで(入札金額)」「どういう風に(クリエイティブ)」広告を出すかを自動で最適化してくれるプラットフォームです。
▼DSPについてさらに詳しく知りたい方は下記の記事を参考にしてください。
【最新版】DSP広告とは?初心者にもわかりやすく仕組みを徹底解説します
【2022年最新】DSP広告とは?仕組み・メリデメ・選定ポイント~主要DSP運営企業7社をやさしく解説
SSPとは「Supply-Side-Platform」の略で、Supply-Side(媒体社、メディア)が広告収益を最大化するためのプラットフォームです。
DSPと同じく、リアルタイムでの入札により、接続しているDSPやアドネットワークの広告の中で、一番単価が高いものを自動で選んで配信してくれるシステムです。
▼SSPについてさらに詳しく知りたい方は下記記事を参考にしてください。
【SSPとは?】仕組みやDSP・アドネットワークとの違いを解説します!
DSP・SSPともにリアルタイムでの入札により、広告のやりとりがされていることを前述しました。
DSP-SSP間の入札の流れを見ていきましょう。
① まず、媒体でのインプレッション発生が、SSP(サプライサイドプラットフォーム)に通知されます
② 通知を受け取ったSSPは、ユーザー属性などの情報と共に、入札リクエストを接続先の複数のDSPへ送信します
③ リクエストを受け取ったDSPでは、広告主の選定が始まり、条件に一致する広告主の間で入札が行われます
④ 入札で最高額を提示した広告主の情報が、DSPからSSPへ通知されます
⑤ 各DSPから広告主の情報を受け取ったSSPは、その中で最高額を提示した広告主を選定し、媒体へ通知します
⑥ SSPから通知を受けた媒体は、広告の掲載を行います
このような流れで入札・広告のやりとりが行われています。この一連の入札の流れをRTB(Real-Time-Bidding)と言い、わずか0.1秒の間に入札処理・広告表示が行われています。
▼DSP・SSPの仕組みについてさらに詳しく知りたい方は下記記事を参考にしてください。
【SSPとは?】仕組みやDSP・アドネットワークとの違いを解説します!
ここまで簡単にDSP・SSPの概要と仕組みについて解説しました。ここからはDSP・SSPの主要サービスについて紹介します。
株式会社マイクロアドが運営する「UNIVERSE Ads(ユニバースアズ)」は、自社SSP「MicroAd COMPASS(コンパス)」を中心に、広告在庫数:2,000億/月を超える日本最大級の配信先を保有しており、静止画・動画・ネィティブフォーマットへの対応をしています。
200社以上のデータプロバイダーと接続しているマーケティングデータプラットフォームの「UNIVERSE」と連携することで、多種多様な業界業種のマーケティングニーズに合わせたデータ分析および広告配信ができます。
Logicadは、大規模な配信ログ、オーディエンスデータを高速かつ安定的に処理することが可能なシステムインフラを備え、独自のアルゴリズムを用い、RTBも対応した自社開発の広告配信最適化プラットフォームです。
柔軟性のある運用が特徴であり、初期設定費用もかからないため、リスクなく出稿が可能です。
※画像含む 引用元:SMN株式会社
※2022年5月時点の情報です。
Criteoは、データフィードを活用したダイナミック広告に強みをもち、ユーザーごとにカスタマイズされた動画広告やディスプレイ広告配信を実現します。
CriteoのAIエンジンが買い物客のエンゲージメントのレベルを把握し、最適な商品をレコメンドすることで売上と収益の拡大を計ります。
※画像含む 引用元:Criteo株式会社
※2022年5月時点の情報です。
UNICORNは、スマートフォン向けのゲーム・アプリ広告を得意としているDSPで、⽉間買い付け可能トラフィックは6,000億インプレッション。
独自の不正検出アルゴリズムにより、広告配信枠が価値のあるものかどうかの判断を自動で行っています。静止画・動画共にクリックは誤クリックを除いた数値を計測しているため、本質的な広告価値の評価を行うことができます。
※画像含む 引用元:UNICORN株式会社
※2022年5月時点の情報です。
フリークアウト社が運営するRedは最先端の独自機械学習エンジンを搭載し、全デバイス対応のマーケティングプラットフォームです。
国内最大級の月間 8,500 億インプレッションを超える RTB 経由の広告在庫を有し、ビデオ、ネイティブ、ディスプレイの各種フォーマットにおいてフリークアウト独自のターゲティング技術を用いた広告配信が可能です。
※画像含む 引用元:株式会社フリークアウト
※2022年5月時点の情報です。
「MicroAd COMPASS」はメディアの広告管理を自動化し、収益の最大化を実現します。
アドネットワーク広告、各DSPより提供されるRTB広告、メディア運営者が独自に販売する純広告や自社広告などを一元管理し、リアルタイムで広告収益の最大化を実現するフルフラットオークション機能を搭載しています。
法人メディア様を中心に、個人のメディアオーナーの方においてもご活用いただいております。
Fluctは業界最大クラスのDSP接続数と、あらゆるデバイス、豊富なフォーマット・配信方法で広告配信が可能なため、インプレッション型課金も高単価配信となり収益向上が実現できます。
ブランド保護機能が配信される広告の細かい制御を可能にし、ブランド毀損を防ぎながらRTBでの収益を獲得します。
※画像含む 引用元:株式会社Fluct
※2022年5月時点の情報です。
GMOSSPは自社運営にてコンテンツ集客に特化した広告配信DSP「ReeMo(リーモ) 」と
国内最大級の広告在庫を保有する「AkaNe(アカネ)」を中心に、複数のDSP・アドネットワーク事業者の広告を組み合わせる事で、メディア様のインプレッション価値の最大化をサポートします。
※画像含む 引用元:GMOアドマーケティング株式会社
※2022年5月時点の情報です。
GENIEE SSPは、SSPやアドネットワークの収益を実績ベースで比較し、リアルタイムに近い頻度で最適化しています。常に最も収益の見込みが高い事業者に優先的に広告リクエストを送ることで、収益機会を最大化します。
※画像含む 引用元:株式会社ジーニー
※2022年5月時点の情報です。
Ad Generation(アドジェネ)が提供するAd Exchange、Server to Server(S2S)経由のデマンド事業者に加え、パブリッシャー自身が契約したデマンド事業者をカスタムメディエーションによりSDK、JSタグで自由に配信できます。
※画像含む 引用元:Supership株式会社
※2022年5月時点の情報です。
DSP・SSP広告には色々なサービスがあることをご紹介しました。ではどういった基準でサービスを選べばいいのか、ポイントをお伝えします。
DSPのサービスを選定する前に、3つのポイントを明確にしておきましょう。
・広告出稿の目的/KPI
・配信したいターゲット
・配信したい枠
DSPによっては、リーチを最大化することを得意とするものもあれば、顕在層に的確に配信することを得意とするものもあります。また、行えるターゲティングも各社異なります。
その他配信枠についても、特定の業種にマッチした配信枠を多く保有しているDSPもあります。
広告出稿の目的が明確になれば、各サービスで見積もりをとって比較検討することも可能ですので、まずは上記3つのポイントに沿って、いくつか候補を絞っていくのがおすすめです。
SSPを選定する上で確認しておきたい大切なポイントは、「導入・運用工数」「掲載可否」「案件傾向」の3つです。
① 導入・運用工数
各社ごとに設定する箇所や管理画面の仕様が異なるため確認をしておきましょう。手動管理でフロアプライスの調整が日々必要なサービスもあれば、自動で前日実績からフロアプライスを調整してくれる機能がついているサービスもあります。
② 掲載可否
カテゴリ単位・広告主単位・クリエイティブ単位など、各社によって掲載可否の粒度が異なりますので、どのくらいの粒度で指定ができるのかを確認しておきましょう。
③ 案件傾向
アプリ案件に強い・電子書籍に強い・女性向け案件が多い、など特徴があるサービスがほとんどのため、どういった案件が流れやすいのかを確認し、自社メディアに合った案件を多く保有するSSPを導入するのが良いでしょう。
今回はDSPとSSPの仕組み・メリット・デメリット、DSP・SSPを選定する際のポイントについて解説しました。
各プラットフォームの仕組みを理解し、課題・目的・目標に応じて活用するDSP・SSPを選定しましょう。