一般的に、売上を伸ばすための方法として広告が用いられますが、BtoB向けの商品やサービスを提供する場合にはどのような広告が効果的なのでしょうか。
そこで今回は、BtoB商材向けの広告事例や広告媒体・広告手法について解説します。
効果的に自社商材の広告を掲載したい担当者はぜひ、最後までご覧ください。
目次を表示
2.1 リスティング広告
2.2 ディスプレイ広告
2.3 リターゲティング広告
2.4 SNS広告
2.5 記事広告
2.6 純広告
2.7 マス広告
3.1 BtoB広告に特化したWeb広告
3.1.1 シラレル
3.1.2 シラレルリード獲得プラス
3.1.3 ADMATRIX DSP
3.1.4 bizplay
3.1.5 WizBizメールマガジン
3.2 業界紙
3.3 オフィスやビル内
3.4 交通機関
BtoCとは、「Business to Consumer」の略で、企業が一般の消費者を対象にしたビジネスモデルです。
この、一般の消費者に向けた広告をBtoC広告といいます。
商材に合った年齢や性別などのターゲット層を設定し、広告を配信することで、ピンポイントにアプローチすることが可能です。
一般の消費者は本人が決裁者であることが多いので、購入までスムーズに進むことが特徴です。
一方のBtoBは「Business to Business」の略で、企業が企業に対して商品やサービスを提供するビジネスモデルです。
企業の中でも決裁権のある管理職や経営者をターゲット層とする広告を、BtoB広告といいます。
BtoBは、BtoCと異なり、企業や部門ごとの複数人で検討・意思決定がおこなわれます。そのため、商品やサービスの導入までに時間を要することが多いです。
BtoB向けの広告手法は大きく以下の7種類があります。
1つずつ紹介していきます。
リスティング広告とは、特定のキーワードを検索したときに検索エンジンの上や下に表示される広告です。
ユーザーが検索したキーワードに応じた広告が表示されるので、「検索連動型広告」とも言われています。
・選定するキーワードによって、サービスに興味を持っている顕在層へのアプローチができる
・課金形態は、CPC課金(クリック回数×単価)のため、低予算で開始ができる
・地域や曜日・時間帯を細やかに設定可能なので、ピンポイントに絞ったターゲティングができる
・効果が出るまでの期間がSEOなどと比較して短い
・リアルタイムで運用結果を確認できる
・配信目的が認知拡大の場合は向いていない
(CPCが高騰する傾向があり、またキーワードの検索ボリュームに依存するため効率よくリーチができない)
・運用の自由度が高いため、運用調整に工数がかかる
・広告を避けるユーザーも一定数いるため、検索してきたユーザー全てに届くわけではない
ディスプレイ広告とは、広告枠のあるWebサイトやアプリ上に画像やテキスト・動画などを掲載できる広告です。
ディスプレイ広告の多くはバナー画像で表示している場合が多いので、「バナー広告」とも言われており、アドネットワークやDSPなどもディスプレイ広告の一種です。
・あらゆるWebサイトに表示されるため、自社の商品やサービスを知らない潜在層にアプローチが可能
・画像やテキスト、動画などのあらゆる手法を用いることができ、テキストと比べて自社の商品やサービスの魅力を存分に伝えることができる
・自社のホームページやランディングページに訪れたユーザーを追跡して広告を配信する「リターゲティング」もできるため、購買へとつなげやすい
・またディスプレイ広告を展開している企業では、広告プラットフォームごとに様々なターゲティング手法を用意しています
ターゲットがはっきり決まっていて、より細やかなターゲティングを実施したい場合は、外せない手法になります。
・潜在層へのアプローチが可能なため、成果につながりにくい
ディスプレイ広告はコンバージョンに繋がりにくいため、短期的ではなく長期的に運用目標を定める必要があります。
運用期間としては、まずは3ヵ月程度は確保し、配信先、配信する際のクリエイティブを適宜見直しをかけることで、効果の最大化を計りましょう。
リターゲティング広告とは、先ほども上述した通り過去に自社のホームページやランディングページに訪れたユーザーを追跡して配信できる広告です。
ブラウザに搭載されている情報を一時的に残すことができる「cookie機能」を利用することでリターゲティングが可能となります。
・既に商品やサービスを認知しているユーザーに広告を表示するため、ほかの広告に比べてコンバージョン率が高い
・ターゲットも正確に絞り込むことができるため、費用対効果が高い
・何度も同じ広告がユーザーに表示されるようになるので、しつこいと嫌悪感を抱かせてしまう
ただし、各リターゲティング広告を展開している企業では、フリークエンシー※1にキャップをかけることが可能なため、効果をみながら活用するといいでしょう。
また、広告を配信できるユーザーはホームページやランディングページなどを1回以上訪れたユーザーのみです。
そのため、顧客の新規開拓をする場合は、一度コンバージョンしたことがあるユーザーを除外してリターゲティングを実施することで、コンバージョンレートを上げる工夫をしましょう。
※1 フリークエンシー:同一ユーザーに対して広告が表示された回数
SNS広告とは、その名の通りTwitterやFacebook・Instagramなどに掲載される広告のことです。
株式会社電通が公表した「2021年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析」によると、2021年にSNS広告の規模は一気に拡大し、インターネット広告媒体費全体の3割を超えています。
・住んでいる地域や性別・年齢・趣味など、細かいターゲティングが可能
・アプリを利用しているユーザーに直接広告が配信されるため、BtoBとBtoCどちらにも効果的
・ユーザーがフォローしているアカウントに関連づけた広告だけでなく、自社の商品やサービスを知らないユーザーのタイムラインなどにも広告を掲載できるため、顕在層と潜在層の両方にアプローチ可能
・拡散性があるため、ユーザーにとって不適切な広告を掲載してしまった場合、すぐに拡散されて自社ブランドを傷つけてしまう恐れがある
記事広告とは、第三者の立場になって自社の商品やサービスを紹介した記事をほかのWebサイトに掲載して認知度を向上させる広告です。
・数千文字で商品やサービスの紹介ができ、魅力を最大限伝えることができる
・第三者目線で商品やサービスが紹介されるため、信頼性がある
・記事を掲載するWebサイトのドメインパワーが強く、一度掲載するだけで長期的な流入も見込める
・掲載費用以外はコストがかからないため、運用コストの削減にもつながる
・メルマガ広告も展開できるメディアが多いため、記事を作成してメルマガも一緒に送付することでリード獲得ができる
・運用コストがほとんどかからない分、掲載する費用が比較的高い
・記事を掲載するために文章を一から作成する必要がある
・商品やサービスのリサーチや商品開発者のインタビュー、写真撮影なども行う必要があるので、時間と手間がかかる
SEO同様、リード獲得までに比較的時間がかかってしまうため、メルマガ広告など他の施策を展開しつつ併用していきましょう。
純広告とは、Webサイト内であらかじめ決められた広告枠に掲載する広告のことです。
純広告にはテキスト広告やバナー広告・リッチ広告などがあります。
・費用を支払えば必ず広告が掲載できる
・広告を掲載する前に掲載期間や表示回数などが決まっていることが多いため、運用コストがかからない
・リスティング広告やディスプレイ広告に比べて費用がかかる
・広告を掲載してから内容を変更することができない
・細かいターゲティングが難しい
マス広告とは、テレビやラジオ・新聞・雑誌などのマスメディアに掲載される広告のことです。
一昔前まではマス広告が主流の広告媒体でした。
マス広告の中でも今回はテレビCMのメリット・デメリットを紹介します。
・不特定多数のユーザーに情報を発信できる
・大きな画面で情報を伝えることができるため、視聴者の記憶に残りやすい
・テレビCMを流すことで信頼できる企業と認知される
・膨大な制作費用がかかる
BtoB向けの広告媒体は以下の4つです。
1つずつ紹介します。
今回紹介するBtoB広告に特化したWeb広告は以下の5つです。
3.1.1 シラレル
シラレルとは、「LBC」「どこどこJP」「Eight」などの大手サービスのメディアデータを活用することで、1,000万以上のユーザーに対してターゲティング可能な広告配信サービスです。
広告配信後に、ユーザの広告接触回数などもデータで分析できるため、PDCAの高速化によって、より効果的な広告運用が実現できます。
3.1.2 シラレルリード獲得プラス
シラレルリード獲得プラスは、Webサイトを訪れたユーザーの見込み度の明確化やAIによるスコアリング機能が搭載されています。
これまでに100社以上の導入実績があり、認知の拡大からリード獲得までの一連の流れを主要媒体を利用して広告運用を実施するので、中長期的に安定的なリードを獲得したい企業におすすめです。
3.1.3 ADMATRIX DSP
ADMATRIX DSPは、国内最大のIPデータ量と特許出願技術によってあらゆる業種へのターゲティングが可能となります。
CVRを向上させるための拡張機能や、人工知能による広告配信の最適化も行っているので、BtoB広告の強みを最大限発揮させることが可能です。
3.1.4 bizplay
bizplayは、ビジネスに役立つセミナーを無料で視聴できる動画プラットフォームです。
500万人以上の役職者がbizplayに登録しているので、セミナー動画を投稿することで大量のリードが獲得できます。
3.1.5 WizBizメールマガジン
WizBizメールマガジンは、4万人が登録しているメルマガです。
登録者の75%が経営者や社長なので、メルマガを配信することでダイレクトなアプローチが可能となり、即効性にも期待できます。
各業界に関する専門的な知識が掲載されている業界紙は、BtoB向けの広告として非常に効果的です。
実際に建設業界と食品業界で、広告を掲載した場合にかかる費用をみてみましょう。
建設業界
5段以上 1面19万2,500円 普通面15万4,000円
10段以上 1面 16万5,000円 普通面 13万2,000円
※引用元:建設通信新聞
食品業界
※引用元:日本食糧新聞
業界紙によってそれぞれ広告の掲載パターンや金額が異なるので、注意が必要です。
オフィスなどのビル内への広告掲載も、多くの会社員にアプローチするためには有効です。
最近では、オフィスだけではなくタワーマンションや大規模マンションなどのエレベーターにも、デジタルサイネージが設置されていることも多く、日常的に広告に触れることで刷り込み効果が期待できます。
タクシーや電車でもBtoB広告を掲載する機会が増えてきています。
東京都内最大規模のタクシーサイネージサービス「THE TOKYO TAXI VISION GROWTH」では、約11,000台のタクシー後部座席にデジタルサイネージを搭載しており、多くのビジネスパーソンにBtoB広告を届けることが可能です。
マイクロアドでは、先ほど紹介した「シラレル」と「シラレルリード獲得プラス」のBtoBに特化した2つの広告サービスを提供しています。
実際にサービスを利用してもらった企業の成功事例を3つ紹介します。
●A社 情報通信サービス業
A社では、サービスの認知度が低いことが原因で、顧客のリードが少ないことを課題としていました。
課題解決のためにシラレルを導入した結果、目標としていたCPCより4割削減してブランドの認知を拡大させることに成功しました。
●B社 インターネットサービス
A社と同じく、インターネットサービスの認知度の拡大を課題としていたB社。
解決方法としてシラレルを導入した結果、精密なターゲティングにより、目標KPIより45%減らして、認知の拡大とコストパフォーマンスの向上に成功しました。
●C社 SaaS系
SaaS系のC社は「シラレルリード獲得プラス」を導入した結果、導入前と比べてCVRは1.42倍、CPAは1.09倍に改善しました。
また、安定的なリードの獲得にも繋がっています。
本記事では、BtoB向けの広告事例や広告媒体・広告手法について解説しました。
リスティング広告やSNS広告・記事広告など、BtoB向けの広告は数多く存在します。
そのため、今回紹介したBtoB向けの広告事例を参考に、自社に合った広告の掲載を検討しましょう。