BtoBマーケターとして業務を行う担当者の中には、「マーケティングファネル」という言葉を一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。
しかし、マーケティングファネルとはどういった意味でどのような目的で利用するのか知らない人も少なくありません。
そこで今回はマーケティングファネルの意味やカスタマージャーニーマップとの違い・マーケティングファネルのフェーズ別に行うおすすめの施策について解説します。
マーケティングファネルについて詳しく知りたい人はぜひ最後までご覧いただけますと幸いです。
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1.1 マーケティングファネルとは?
1.2 BtoBマーケティングにおける重要性
1.3 カスタマージャーニーマップとの違い
2.1 パーチェスファネル
2.2 インフルエンスファネル
2.3 ダブルファネル
3.1 潜在層
3.2 顕在層
3.3 リード化
3.4 商談
マーケティングファネルとは、見込み客が自社の商品やサービスを知ってから購入に至るまでのプロセスを図に表したものです。
ファネル(Funnel)とは「漏斗(じょうご)」を意味し、見込み客が購入するフェーズへと進むにつれて人数が少なくなり、逆三角形の形になることからマーケティングファネルと呼ばれるようになりました。
「マーケティングファネルを利用するのは時代遅れ」と考える人もいます。
その理由はユーザーの価値観と購買行動の多様化が原因です。
最近では、ほとんどの人がスマホやタブレットなどを所持しており、ECサイトのようなネットショッピングで商品やサービスを購入する人が増えてきました。
これまでは情報が制限されていたので、わざわざ店頭に出向き、価格や機能性重視で商品やサービスを選ぶ人が多かったですが、現在ではネットショッピングで様々な商品やサービスとの比較検討が容易となったからです。
また、口コミやレビューなどを調べてから購入するのが当たり前となってきています。
マーケティングファネルはあくまでも購買プロセスのみの図式となっているため、現代には合わないのではないかという意見があります。
しかし、マーケティングファネルは現在もBtoBマーケティングにおいて重要な役割を果たしています。
BtoBは企業の社長や決裁者に直接アプローチする、もしくはターゲットとなる企業の一般従業員に提案して社内で承認を得る方法のどちらかです。
そのため、BtoCに比べて非常に複雑で長期化しやすくなる傾向にあります。
しかし、購買プロセスだけを比較するとBtoCよりも非常にシンプルなのです。
BtoCの場合、情報収集の段階で別の商品やサービスに興味を持ってしまうことがありますが、BtoBは個人の意見ではなく会社全体の意見のため、変化することがほとんどありません。
これらの理由からBtoBの場合、購買プロセスを確認するのであれば、マーケティングファネルが最も有効的であると言えるでしょう。
マーケティングファネルは全部で3種類に分かれています。
順番に解説します。
パーチェスファネルとは、AIDMA(アイドマ)の考え方によって作られた王道のマーケティングファネルです。
マーケティングファネル=パーチェスファネルの図式を思い浮かべる人も少なくありません。
AIDMAとは以下の頭文字によって作られた言葉になります。
「認知」「興味・関心」「比較・検討」「購入」の4段階に分かれており、購入フェーズへと進むにつれて母数が少なくなっていきます。
商品やサービスの購入率が下がっている場合には、収集したデータをパーチェスファネルに当てはめることで、簡単に分析可能です。
インフルエンスファネルとは、購入した後のユーザー行動を表した図式です。
マーケティングファネルとは真逆で、三角形の形をしています。
元々はアイサス(AISAS)を基に作られたファネルであり、上から順に「継続」「紹介」「発信」の3段階となっています。
ちなみにアイサス(AISAS)とは、ユーザーが商品やサービスをを認知してから購入するまでのフレームワークで以下の単語の頭文字をそれぞれ抜き取って作られた言葉です。
インフルエンスファネルが作られた背景として挙げられるのがスマホの普及です。
スマホを利用する人が増えたことにより、TwitterやInstagramなどのSNSや比較サイトを利用する人が増えてきました。
その結果、口コミや評価が悪ければ購入しないというユーザーも多くなってきたのです。
以前に比べて容易に情報が入手できるようになったことで、購入するまでのハードルが高くなり、インフルエンスファネルを導入する企業が増えてきました。
インフルエンスファネルはBtoBよりもBtoCに向いています。
ダブルファネルとは、パーチェスファネルとインフルエンスファネルを組み合わせた図式です。
砂時計のようなカタチとなっています。
パーチェスファネルとインフルエンスファネルを組み合わせることによって、ユーザーが商品の認知から購入するまでの行動だけでなく、購入後までを一気通貫で把握できます。
ダブルファネルは、以下の7段階構成です。
1.認知
2.興味・関心
3.比較・検討
4.購入・申し込み
5.継続
6.紹介
7.発信
ここからはBtoB企業におけるマーケティングファネルのフェーズ別のおすすめ施策を紹介していきます。
潜在層の場合、商品やサービスについて全く知らない状態なので、まずは知ってもらうことから始まります。
おすすめの施策は2つ。
1つ目がYouTubeやタクシーサイネージなどの動画広告です。
動画広告は普通の広告とは違い、視覚と聴覚の2つに訴えかけるので、ユーザーの記憶に残りやすくなります。
また、動きが合わさることで商品やサービスの魅力を訴求しやすいことも1つの特徴です。
非常にインパクトがあるので、旬なキーワードや覚えやすいフレーズを取り入れることでバズるなんてことも珍しくありません。
また、ほかの広告に比べて制作に費用がかかるので、ある程度の予算が必要です。
動画クオリティによっては企業ブランドを下げてしまうことにもなるので注意しましょう。
2つ目は、BtoB向けマーケティング商材の「シラレル」です。
シラレルは、自社の商品やサービスを知ってもらうため、BtoBに特化したデータマーケティングプラットフォームとなります。
1,000万以上のデータ量を誇る大規模なビジネスデータを活用して、BtoB向けのターゲティング広告配信が可能です。
また、IPアドレスや名刺データなどを中心に、様々なサイトの閲覧データと提携することで、企業がアプローチしたい企業や役職、職種などにターゲティングできます。
国内最大級の配信ネットワークも保有しており、ビジネスや専門メディアなどの様々な配信先を網羅しています。
広告配信後は、配信内容のデータ分析を行うことにより、次回広告配信の改善にも繋げることが可能となってます。
顕在層段階では、ニーズは合っているものの、自社の商品やサービスの購入を検討していないような状態です。
そこでおすすめなのがWeb広告。
Web広告の中でも特におすすめの広告は以下の3つです。
それぞれのメリット・デメリットを以下の表にまとめました。
リード化の段階では、自社の商品やサービスを認知していて興味はありますが、ほかの商品やサービスと比較検討しているような状態です。
そんなときにおすすめの施策がリターゲティング広告。
リターゲティング広告とは、一度自社のWebサイトを訪れたユーザーに対して、再度自社の商品やサービスの広告を表示する広告手法です。
一度Webサイトに訪れているユーザーは、自社に対して少なからず興味・関心があるため、ほかの広告に比べてコンバージョン率が良く、リード化する可能性が非常に高くなります。
また、高額な商品やサービスほど社内検討の時間が長くなるので、何度もWebサイトの閲覧と離脱を繰り返します。
その度にリターゲティング広告によって定期的に広告が表示されるので、高額な商品やサービスを取り扱う企業にとっての相性は良いとされています。
一方、リターゲティング広告はユーザーに何度も表示されるようになるので、しつこいと思われてしまい、嫌悪感を抱かれる危険性もあります。
リターゲティング広告では、広告の表示回数には注意が必要となります。
商談を行い、最終的に商品やサービスを購入するか決めてもらいます。
自社の商品やサービスを購入することで得られるメリットを述べた上で商談を進めることが重要です。
商談する前にはこれまで収集したデータや情報などを把握した上でお客様に合った提案をおこないましょう。
本記事では、マーケティングファネルの意味やカスタマージャーニーマップとの違い・マーケティングファネルのフェーズ別に行うおすすめの施策などについて解説しました。
マーケティングファネルを利用するのが古いという人もいますが、BtoBマーケティングでは欠かせません。
マーケティングファネルには、パーチェスファネルやインフルエンスファネル・ダブルファネルの3種類あるので、それぞれの特徴を理解して自分たちに合ったマーケティングファネルを選びましょう。
また、弊社では自社の商品やサービスを知ってもらうために特化したデータマーケティングプラットフォームの「シラレル」や潜在層からリード獲得まで一気通貫でサポートを行う「シラレルリード獲得プラス」などを提供しています。
興味のある方はお気軽にお問い合わせください。