「BtoBマーケティングが上手くいかない」、「BtoBマーケティング戦略の立て方が分からない」など、このような悩みを抱えている企業も少なくありません。
マーケティングは、商品やサービスの売上を伸ばすうえで非常に重要です。
そのため、マーケティングに力を入れている企業も増えてきています。
そこで今回は、BtoBマーケティングにおけるコミュニケーションの構築や、BtoBマーケティング戦略のメリット・戦略の立て方について解説します。
▼こんな方におすすめです
・BtoBマーケティングの戦略をたてる基礎を知りたい方
・BtoBマーケティングのポイントを知りたい方
現状のマーケティングで成果がなかなか挙げられず、困っている担当者は是非最後までご覧ください。
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BtoBとは、「Business to Business」の略で、企業対企業に特化したマーケティングのことをBtoBマーケティングと呼びます。
BtoBマーケティングは、購買してくれそうな見込み客の獲得や、新規の問い合わせ・リピーターなどを増やす目的として導入されるのが一般的です。
マーケティングにはBtoBだけではなく、BtoCマーケティングもありますが、それぞれどのように違うのでしょうか。
以下の表にまとめてみました。
項目 |
BtoB |
BtoC |
対象者 |
企業 |
個人 |
顧客 |
少ない |
多い |
購入単価 |
高額 |
少額 |
意思決定 |
複数人 |
1人 |
検討から購買までの期間 |
長期 |
短期 |
BtoCマーケティングは個人を対象としているため、顧客も多く購入単価も割合として低いです。
また、基本的に1人で購入までの意思決定をすることが多いので検討から購入までのハードルが低いことが特徴といえるでしょう。
一方のBtoBマーケティングは、企業の社長や部長などの決裁者が対象となります。
BtoCと比べてBtoBは、顧客も少なく購入単価も高いので、意思決定をする場合複数人と話し合わなければいけません。
そのため、検討から購入までが長期化しやすく、BtoCより購入までのハードルが高いことがわかります。
自社の商品やサービスが他社より優れていたとしても、顧客との関係性が薄かったり、顧客から信用を得られていない場合には、購買してもらうのは難しいでしょう。
では、どのように顧客とコミュニケーションを構築していけばいいでしょうか。
BtoBマーケティングにおいては、顧客がサービスを購買するまでの検討状況に応じ、購買プロセスごとにコミュニケーションを設計するといいでしょう。
具体的な購買プロセスごとのコミュニケーションの流れを簡単に解説します。
まずはリードジェネレーションから始まります。
リードジェネレーションとは、自社の商品やサービスに対して興味を持っている見込み客を作りだすことです。
リードジェネレーションによって初めて顧客と接点を持ちます。
主な手法としては以下の通りです。
たくさんある手法の中から、まず先に始めるべきものは、受注に近い比較・検討層を狙える手法を選定することでしょう。比較・検討層が狙える手法の代表的なものは、リスティング広告です。
ユーザーが自ら検索して、自社のサイトを閲覧してくれるため、購買意向度が高い傾向にあります。また、広告費もクリックされた分だけ請求される仕組みになるので、コストが少なく効率よくリード獲得が行えます。
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次に、見込み客を育成するリードナーチャリングを行います。
見込み客と言っても、すぐに購入が期待できる顧客と、購入するまで時間がかかる顧客の2つのパターンがあります。
リードナーチャリングでは、購入するまでに時間がかかる顧客を育成し、購入プロセスにつなげるのが目的です。
見込み客のほとんどが商品やサービスに興味はあるものの、そこまで深く購入を考えていません。
そのため、時間が経過してしまえば購入意欲はさらに低下してしまいます。
購入意欲を下げないようにするためにも、メルマガを用いた情報の発信や現状課題のヒアリングなどを行うことで、定期的にコミュニケーションを取っていく必要があるのです。
リードクオリフィケーションとは、見込み客の中からさらに購入意欲の高い見込み客を選別することです。
選別方法として「スコアリング」という方法が挙げられます。
スコアリングとは、見込み客の行動を点数として表示したものです。
例えば、以下のような採点方法があります。
スコアリングによって、見込み客ごとに購入意欲を図ることが可能です。
その結果、効率的かつ成約率の高い営業ができます。
見込み客に対して、実際に商談を行います。
CRMやSFA(※1)などを用いて、これまでの顧客の行動や情報を把握してから商談することによって、見込み客に合った提案方法が可能です。
無料で活用できるCRMなどもあるため、これまでの行動情報は忘れずに蓄積していきましょう。
※1 CRM:顧客情報管理ツール
SMA:営業支援システム
企業に対する商品やサービスには、継続して使ってもらうサブスクリプションのような形態もあります。
そのため、受注して終わりではなく、アフターフォローで継続的に利用してもらえるように、企業によってはカスタマーサクセスチームを設置する場合もあります。
そして、顧客の課題解決に尽力し、満足度向上を計り、解約率を下げるなど、さまざまな施策を講じています。
このように、BtoBマーケティングにおいてはリード獲得をして終りではなく、顧客の検討状況など自社のサービスを購買するプロセスに応じて、適切にコミュニケーションを計り、最終ゴールとしているKGIを達成できるように施策を考えていきましょう。
BtoBマーケティングは、決済者が複数人いることや、検討から購買までの期間が長いことから、計画を立てる必要があります。
それこそがBtoBマーケティング戦略です。
BtoBマーケティングの戦略では、「誰に対してどのような価値を、どのように提供するのか」を考えなければいけません。
なぜなら、大抵の商品やサービスには競合他社が存在するからです。
そのため、無計画に商品やサービスを販売しても売上を伸ばすことは難しいでしょう。
マーケティング戦略を立てて販売することで、商品やサービスの魅力や強みをアピールして価値提供を行うことができます。
また、ビジネスにおいて、人材や商品・資金は無限に湧き出るものではなく、全て有限です。
計画性がない状態で消費してしまっては、いずれなくなってしまいます。
そうならないようにするためにも、マーケティング戦略によってリソースを有効的かつ計画的に使いましょう。
BtoBマーケティング戦略のメリットは以下の3つです。
1つずつ紹介します。
先ほども述べた通り、企業が抱えるリソースには限界があります。
そのため、持ち合わせているリソースの中で、いかに売上を伸ばすのかを考えなければいけません。
BtoBマーケティング戦略では、過去のデータや情報を分析したうえで、効率的なマーケティング施策を展開し、KGI達成までのロードマップをひきましょう。
戦略を立てるにあたって、何から始めていいか分からないという方は、まずは自社で抱えるデータを他社と比較してみて、どこがボトルネックになっているのか、数値をみて課題を発見していきましょう。
近年では、商品やサービスの販売方法が多様化されたことによって、アプローチ方法が難しくなってきています。
ですが、マーケティング戦略によって、あらゆる情報を収集・分析するので、企業のニーズを汲み取ることも容易となるのです。
また、BtoBに特化しているリサーチ会社などもあるので、業種・職種・企業規模などを絞り、予算に応じたリサーチ会社を活用するのも一つの手段です。
時期や状況によっては、施策を試みてもなかなか成果が上がらないというケースも珍しくありません。
マーケティング戦略によって、計画的な売上の向上に期待できるだけではなく、その後の効果検証も実施できるので、状況に応じて新たな打開策を見つけることもできます。
BtoBマーケティング戦略を立てるためには、以下の4つのステップがあります。
① 課題・目的の明確化
② ペルソナの作成
③ カスタマージャーニーマップの作成
③ PDCAを回す
順番に見ていきましょう。
まずは、どのような課題や目的があってBtoBマーケティング戦略を立てるのか、明確にしましょう。
ほとんどの企業の目的は、集客や売上の向上です。
しかし、集客や売上の向上と言っても、具体的にどれくらいの規模を目指すのかは、企業によって異なります。
規模感や目指すゴールを具体的に決めないまま進めてしまうと、今後のペルソナ作成やカスタマージャーニーマップの作成がスムーズに行えない原因となるので、なるべく明確に決めておきましょう。
ペルソナとは、商品やサービスを販売するうえで自分たちが決めるユーザー像のことです。
ペルソナを作成することによって、従業員同士でターゲット像の統一ができます。
BtoBにおいては、企業の社長や決裁者がペルソナとなりますので、年齢や性別などに加えて「企業が改善したい問題」や「企業が求めている商品やサービス」などもリサーチしましょう。
ペルソナは自分たちで作成できますが、自分たちの都合の良い設定にしてはいけません。
これまでの顧客情報などを参考にして、現実味のあるユーザー像を設定しましょう。
カスタマージャーニーマップとは、商品やサービスを知った状態をスタートとして、購入してくれるまでの流れをまとめたマップのことです。
顧客の思考や感情を把握できるので、状況に合わせた適切な施策ができます。
また、担当者同士で認識を共有したり課題の優先度を明確にしたりすることも可能です。
縦軸と横軸にはそれぞれ以下の内容を記載しましょう。
カスタマージャーニーマップの縦軸
例,
カスタマージャーニーマップの横軸
例,
カスタマージャーニーマップまで作成したら、実際に商品やサービスを販売していきます。
しかし、マーケティング戦略というのは一回設定しただけで成功するわけではありません。
何度も繰り返しPDCAを回す必要があります。
PDCAとは、下記にある言葉の頭文字をそれぞれ取ったものです。
一通りマーケティング戦略を実行したら、新たな課題点が見つかるはずなので、何度も改善してより効果的な戦略を立てましょう。
BtoBマーケティング戦略を成功させるためのポイントは、以下の3つです。
① 顧客ニーズ・課題をしっかり理解する
② 部門に関係なく連携する
③ 目的を明確にする
1つずつ解説します。
「顧客がどのような課題や悩みを抱えているのか」、「最終的なゴールをどこにしているのか」など、顧客目線になって考えることが重要です。
顧客ニーズを理解できなければ、いくらマーケティング戦略を練って提案しても、うまくいきません。
BtoBの場合には、一般の従業員ではなく、社長や決裁者の心理・気持ちを理解しましょう。
BtoBマーケティングにおいて、最も重要なのが関係する部門間とのリレーション構築です。
顧客に対する、購買プロセスごとのコミュニケーションには、リードジェネレーションやリードナーチャリングなどのプロセスがあります。そのため、自社の中で複数の部門と、プロセスごとに連携する必要があります。
連携が上手くいかないと情報の共有が思うようにできず、たとえ受注できても継続利用まで結びつかないというケースも少なくありません。
そのため、部門に関係なく、連携するという意識を持ちましょう。
ただし、一口に他部署と連携するといっても、簡単なことではありません。
部署ごとに、もちろん目標やミッションも異なってくるため、まずは相互の目標や戦略を伝達、理解し、定例会議を設定するなど、度重なるコミュニケーションを図ることが大切です。
BtoBマーケティングでは、目的を明確にしなければ、戦略、戦術を立てようがありません。
一番重要なことは、目的を明確にし、まず目標設計をたてることです。
BtoBマーケティングでは、“競合他社が利用しているから” という理由で、ツールや新たなプロモーションを試みて失敗するケースが多くみられます。
競合他社などの事例を参考にするのは大事ですが、自社の目的に合ったツールやプロモーション施策を展開しないと、費用対効果が見合わない可能性があります。
自分たちの目的を明確にし、目標に到達できるか否か比較検討をしていきましょう。
本記事では、BtoBマーケティングにおけるコミュニケーション構築や、BtoBマーケティング戦略のメリット・戦略の立て方について解説しました。
BtoBマーケティングはBtoCと異なり、対象者が少く、決裁者が複数人いることがあるので、購入までの期間が長期になることが多いです。
そのため、BtoBマーケティングを成功させるためには、BtoBの商材に沿ったマーケティング戦略の構築が必要不可欠です。
今回の記事を参考に、自社に合ったBtoBマーケティング戦略を立ててみましょう。
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